こんにちは、中本です。

株式会社AiNAで、AI顧問事業部の事業責任者をしています。
日々、企業向けにAI活用の提案や業務効率化の支援を行いながら、生成AIの最新動向を実務目線で追っています。

今日は少し毛色を変えて、最近話題のツールではなく、僕自身が最近体験したことについて書いてみようと思います。

正直に告白すると、僕はかなり怠惰な人間です。

タスクは溜まる。手をつけても、途中で別の作業に目移りする。気づけば、どれも中途半端なまま1日が終わっている。

そんな自分を、長年「直さないといけない弱点」だと思っていました。

でも最近、その考え方が変わりました。

きっかけは、AIエージェントという存在です。

従来の生成AIは「答えてくれるだけ」だった
これまでの生成AIは、基本的に「質問したら答えてくれるもの」でした。

資料を作ってほしいと頼めば、たたき台を返してくれる
文章を書いてほしいと頼めば、文章を返してくれる
調べてほしいと頼めば、情報を返してくれる
ここまでは便利です。

ただ、そこから先は結局自分でやらなければいけませんでした。

もらった回答を確認する。整える。次のアプリに移す。実行する。進める。

つまり、AIが手伝ってくれるのは「考える部分の一部」だけで、「実際に前に進める部分」は変わらず自分の仕事だったわけです。

怠惰な僕にとって、ここが一番のボトルネックでした。

AIエージェントの登場で、状況が変わった
ところが、AIエージェントの時代が到来してから、この構造が変わりました。

やりたいことを投げると、AIが理解し、実行し、勝手に完了まで進めてくれる。

「答えてもらう」から「代わりにやってもらう」へ。

この違いは、想像以上に大きいものでした。

僕はこれを知ってから、今の働き方をかなり作り変えています。

僕の「怠惰」の正体を分解してみた
ここで、少し立ち止まって考えました。

そもそも、自分はなぜ怠惰になるのか。

突き詰めていくと、原因はだいたい2つでした。

タスクの粒度が大きすぎる:「あれをやる」がざっくりしすぎていて、どこから手をつけていいかわからず、結局後回しにする
やるべきことに次々目移りする:一つを最後までやり切る前に、別のことが気になって手を出し、結局どれも終わらない
つまり、僕は「怠惰だから動けない」のではなく、「動ける状態に整えられていないから動けない」だけだったんです。

これに気づいたとき、克服すべきは自分の性格ではなく、仕組みの方だと思いました。

怠惰を克服するのではなく、AIに補填してもらう
そこで発想を変えました。

怠惰である自分を無理に矯正するのではなく、怠惰である自分をそのままAIに伝えて、AIに補填してもらうという方向です。

具体的にやったのは、次のようなことです。

タスクを図解化する:頭の中の「やらないといけないこと」を、そのまま抱えず、AIに図として整理してもらう
粒度を徹底的に小さくする:大きなタスクのまま扱わず、今すぐ着手できるレベルまで分解してもらう
AIとの「会議時間」を作る:「この時間は〇〇について会議をしてください。成果物は〇〇です」と、時間と成果物をセットで宣言する
1日のクリア条件を自分で宣言する:今日終わらせるタスクを先に決め、それを達成するために足りない部分をAIに補ってもらう
流れにすると、こうです。

怠惰な自分をそのまま伝える

タスクを図解・分解してもらう

時間と成果物を宣言する

足りない実行力をAIが補填する

1日のクリア条件が達成される

これを繰り返しているうちに、以前は苦手でしかたなかった「タスクを進めること」自体が、かなり楽になっていきました。

それによって何が変わったか
一番の変化は、自分の得意分野に集中できるようになったことです。

僕の場合、想像力、発想力、提案力には昔から自信がありました。

一方で、地道にタスクを積み上げて実行し続けることは、ずっと苦手でした。

AIエージェントに実行の部分を補ってもらえるようになってから、僕は自分の得意な「考える・思いつく・提案する」だけに時間を使えるようになりました。

その結果、作業は驚くほど進むようになりました。

これは、根性で怠惰を直したわけではありません。

怠惰と向き合った上で、AIにどう理解してもらい、どう補ってもらうかを設計した結果です。

苦手は克服するものではなく、向き合って任せるもの
今回の経験で一番強く感じたのは、これからの時代、苦手なことは無理に克服する必要がなくなっていくということです。

大事なのは、

自分の苦手を隠さずAIに伝えること。
どこを補ってほしいかを明確にすること。
そのうえで、自分は得意な部分だけを伸ばしていくこと。

こういう時代が来ると、よく言われてはいました。

ただ、実際に自分の怠惰という一番手強い弱点で体験してみると、「本当にそんな時代が来たんだな」と、実感としてかなり腑に落ちました。

まとめ
今日の話を振り返ります。

従来の生成AIは「答えてくれるだけ」で、実行は結局自分の仕事だった
AIエージェントの登場で、「投げたら代わりにやってくれる」時代になった
自分の怠惰の正体は、タスクの粒度の大きさと目移りだった
怠惰を直そうとするのではなく、そのままAIに伝えて補ってもらう仕組みを作った
タスクの図解化・粒度の分解・AIとの会議時間・成果物の宣言、この4つで実行力を補填している
結果として、自分の得意な想像力・発想力・提案力に集中できるようになった
AIは、知っているだけでは意味がありません。

実際に触って、自分の仕事のどこに使えるのかを考えて、初めて価値が出ます。

僕にとってそれは、苦手を克服することではなく、苦手と向き合ってAIに任せることでした。

もし今、同じように「わかってはいるけど動けない」と感じている方がいたら、まずは自分の苦手をそのままAIに話してみてください。

そこから、働き方が一段変わっていくかもしれません。