佐藤です。土曜のブログ担当です。
昨日の定例会で、自分の番が回ってきたときに開口一番「正直、全然進捗はなくて」と言いました。実際そう思っていたんです。派手なツールを作ったわけでもないし、目に見える成果物もない。
でも喋っているうちに、あれ、意外と2つくらい動いてるな、と気づきました。しかもその2つが、自分でも意外なくらい両極端だったんです。片方は思いっきりAIに任せた話で、もう片方はAIに一切任せられなかった話でした。今日はその2つを書きます。
「で、おいくらですか?」がずっと怖かった
ずっとお世話になっているWeb制作会社さん経由で、あるクリニックさんから「WordPressにチャットボットを入れたい」という相談が来ました。とりあえずデモサイトを作って見てもらったら、これがかなり評判が良くて、「このまま本番でいきましょう」という流れになりました。
ここまでは良かったんです。問題はこの次でした。
「で、おいくらですか?」
これが本当に苦手です。高く出して引かれるのも怖いし、安く出して後で自分の首を絞めるのも嫌だし、そもそも相場を知らない。結局いつも安めに出してしまう。奥野さんも同じことを言っていたので、たぶん僕だけの悩みではないと思います。
今回は先方から「40万くらいかな」という話を事前に聞いていました。じゃあ40万で出せばいいじゃないか、という話なんですが、それだと今回は乗り切れても次回また同じところで悩むわけです。
「値段を決める」んじゃなくて「値段を出す仕組み」を作った
そこで発想を変えました。今回の見積もりを頑張るんじゃなくて、これを機に「見積もりを作る仕組み」のほうを作ってしまおう、と。
やったことはシンプルで、案件の条件を入れると複数のプランで見積もりが出てくる仕組みをAIに作らせました。実際に出てきたのは、こんな感じです。
- 20万円:WordPressのプラグイン(サイトに機能を追加する拡張機能のことです)を渡すだけ
- 30万円:プラグイン+導入の支援まで込み
- それ以上のプラン:もう少し手厚いもの
さらに、お客様の名前と自分の名前を入力すると、そのままPDFの見積書として出てくるところまで作りました。ここが地味に効きます。毎回フォーマットを整える作業がまるごと消えるので。
で、この結果を見て思ったのが、「あ、40万は高かったんだ」ということでした。
出してみたら「その値段なら喜ばれる」と言われた
結局30万円で見積もりを出しました。そうしたら先方から「その金額で出してくれたらクライアントさんは喜ぶと思う」という反応をもらえて、今それで進めてもらっています。
高すぎず、安すぎず。たぶん一般的な、良心的な金額のところに着地できたんだと思います。
ここで学んだことをひとつだけ書くと、見積もりが苦手なのは、値付けのセンスがないからじゃなくて、単に相場を知らないからでした。そしてセンスを鍛えるのは時間がかかりますが、相場を出してくれる仕組みを作るのは一度で済みます。
僕はいつも「いかに面倒くさくないか」を基準にしていますが、これもまさにそれで、毎回悩むくらいなら、悩まなくていい仕組みを一回作ったほうが早いという話でした。
もうひとつ。一度断られた案件が、いちばん大きな縁になった
もう1件、クラウドワークス経由でLP制作を受注した話です。
うちのやり方は分担になっていて、応募のDMを自動で送る部分は奥野さんが作ったシステムが回しています。そこで前向きな返事が来て「ぜひ面談を」となったら、そこから先は僕が自分でZoomに出て話す。この形でやっています。
で、この案件、最初の面談を一度すっぽかされているんです。
「子どもの寝かしつけがあって参加できませんでした」という連絡が来ました。正直、その瞬間は「あーあ」と思いました。裏では愚痴も言っていたと思います。
ただ、返信としては「まあそういうこともあるよな」と思い直して、「では次回の日程調整をお願いします」とだけ丁寧に返しました。
これ、後から知ったんですが、寝かしつけというのは嘘で、単純に忘れていただけだったらしいんです。言い訳として出てきた話だった、と。
それでも先方が「せっかくだから」とリスケしてくれたのは、こちらが丁寧に返したからだったそうです。それを昨日たまたま知りました。
AIに任せられる部分と、絶対に任せられない部分
この案件、そこで終わりませんでした。
受注したLPのお客様が、実は「営業の成功パターンをAIに覚えさせて商品として売りたい」という構想を持っていました。それを聞いて、これは奥野さんの会社と噛み合いそうだなと思って繋いだんです。そうしたら、その方が経営者コミュニティを主宰されている社長さんで、そこから一気に話が広がりました。
クラウドワークスの1件が、そこまで転がるとは思っていませんでした。どこでどうチャンスになるか、本当に分からないです。
ただ、ここで一番言いたいのはそこではなくて、こういうことです。
- 応募を送る部分は自動化できた(実際、奥野さんの仕組みが送っている)
- 見積もりを作る部分も自動化できた(今回作った)
- でも、ドタキャンされたときに何て返すかは、自動化できなかった
しかも今回、結果を分けたのは最後の1つでした。クラウドワークスには自動で応募だけ送って、面談をすっぽかしたり、返信が雑だったりする人が多いそうです。だからこそ、ちゃんとZoomに出て丁寧に対応するだけで、それが差になっていた。
AIで面倒なところを全部削っていくと、最後に「人がやるしかないところ」だけがきれいに残るんだな、と思いました。そしてたぶん、そこが一番効くところです。
まとめ
- 見積もりが苦手なのは相場を知らないから。値付けの勘を鍛えるより、相場を出す仕組みを一度作るほうが早い
- 作ったのは「今回の見積もり」ではなく「見積もりを作る仕組み」。PDFで出るところまで作ると毎回の手間が消える
- 結果、30万円で「その額なら喜ばれる」と言ってもらえた。高すぎも安すぎもしなかった
- 一度ドタキャンされた案件が、丁寧に返しただけでリスケされ、受注になり、その先の縁まで繋がった
- 自動化できるのは入口まで。断られたときの一言は自動化できない
進捗がないと思っていた1週間でしたが、書き出してみたらこんな感じでした。「成果が出ていない気がする」ときほど、一度言葉にしてみるといいのかもしれません。
それでは、また来週の土曜日に。