こんにちは。趣味若づくりオヤジ池田です。
北九州で、AIを使ったアプリ開発や業務効率化のお手伝い、それと営業をやっています。

先週、図解を作るためのスキルを紹介している動画を見ました。その日のうちに1つ入れてみたんですが、入れる前と入れた後で、同じテーマの資料を2回作ることになりました。結果が思ったより違ったので、その記録です。

スキルというのは何か

Claude Codeには「スキル」という仕組みがあります。よく使う手順を1つのファイルにまとめておくと、AIが必要なときに自動で読み込んで、その通りに動いてくれる、というものです。

たとえば「見積書をPDFにする」という作業を毎回ゼロから説明するのは面倒です。手順をスキルとして1回書いておけば、次からは「見積をPDFにして」で済みます。

先に1本作っていた

動画を見た流れで、AIとAIエージェントの違いを説明する資料を1本作りました。人に説明する機会が増えてきたので、そろそろ手元に用意しておきたかったからです。

出来上がったのがこれです。

AIとAIエージェントのちがいを3枚に分けて説明した資料

3枚構成で、順番はこうです。

  1. AIは、きかれたら こたえる
  2. AIエージェントは、たのまれたら やる
  3. ちがいは「くりかえす人」だけ

自分でもよく出来たと思っているのが3枚目です。AIとエージェントの違いを「くりかえしを回しているのが人か、エージェント自身か。ここだけがちがいます」と1行で言い切っていて、最後に比較表まで付いています。渡すもの、やりとりの回数、道具を使うかどうか、つまずいたときに誰が直すか。

この時点でも、専門用語は使わないように作ってはいました。冒頭にも「むずかしい言葉はつかいません」と入れています。

スキルを入れた

そのあと動画を最後まで見て、「ELI5」というスキルを入れました。Explain Like I'm 5 の略で、「5歳児に説明するように話して」という意味です。

入れてみて驚いたのが、中身がほとんど何も書いていないことでした。ファイルは1枚だけで、書いてあるのは数行です。要約するとこれだけ。

このテーマを何も知らない人に向けて、大きな絵と少ない言葉で説明する

手順書というより、心構えを1行書いてあるだけ、という印象です。これで何が変わるんだろう、と正直思いました。

同じテーマで、もう1回作った

せっかくなので、さっき作ったのと同じテーマで、今度はこのスキルを使って作り直してみました。

出てきたのがこれです。

AIとAIエージェントのちがいを料理でたとえた1枚の図

料理のたとえでした。絵が左右に2つ並んでいるだけの、1枚ものです。

左がAIです。カードが1枚置いてあって、そこから矢印が下に伸びています。矢印の横には「おしえるだけ」。その下では、人間が自分でフライパンを振っています。添えられているのは「つくるのは あなた」。

右がAIエージェントです。「かう」「きる」「やく」「あじみ」の4つが順番に並んでいて、矢印の横は「ぜんぶ やってくれる」。その下ではロボット自身がフライパンを振っていて、「つくるのは エージェント」。

締めの1行はこうでした。

AIは、レシピを おしえる人。
AIエージェントは、つくってくれる人。

何が変わったのか

同じテーマ、同じAI。違うのは、スキルを1つ入れたかどうかだけです。

大きく変わったのは、説明の入り口でした。

先に作った方は、仕組みを見せて分からせようとしています。エージェントが「計画を立てる → 道具を使う → 確かめる」をぐるぐる回す図があって、その構造が分かれば違いも分かる、という組み立てです。

後から作った方は、仕組みの説明を全部やめて、料理という1つのたとえに置き換えています。レシピをくれる人と、作ってくれる人。それだけです。ぐるぐる回る図も、比較表もありません。

面白かったのは、私は一度も「料理でたとえて」とは言っていないことです。「5歳児に説明するつもりで」と伝わっているだけで、AIが勝手にたとえ話を探してきました。

言い換えると、指示の内容ではなく、誰に向かって話すのかを決めただけで出力が変わった、ということになります。

どっちが良いという話ではない

念のため書いておくと、後から作った方が優れている、という話ではありません。

先に作った方は、自分の頭を整理するのに役立ちました。「くりかえしを回しているのが誰か」というところまで踏み込めているのは、こちらだけです。比較表もあるので、実際に導入を検討している方に渡すならこちらだと思います。

一方、料理でたとえた方は、AIをまだ触っていない方に最初に見せる用です。商談の冒頭に出すならこちらです。細かい違いは説明できませんが、そもそも何が違うのかは1枚で伝わります。

同じテーマでも、渡す相手によって作り分ける必要がある。それを、スキル1つで切り替えられるようになったのが今回の収穫でした。

まとめ

  • スキルは長い手順書でなくてもいい。今回入れたものは数行しか書いていなかった
  • 「何を説明するか」より「誰に向けて説明するか」を決める方が、出力への影響が大きかった
  • 平易な言葉で書いていても、仕組みで説明するかたとえ話にするかで、伝わる相手が変わる
  • 資料は1本作って終わりにせず、渡す相手ごとに作り分けると使い回しが効く